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The Complete Singles Collection 1996-2001 – 川本真琴

2月 26th, 2010

9年ぶりにリリースされた新譜は、各地で品切れが続出してるらしい。CD品切れなんて何時ぶりに聞く話だろう?以前からのファンが懐かしさのあまりに殺到したのか、単に供給が少なかっただけなのか。やっぱり、川本真琴世代って「CDを買う」人達なんだよな。確か、音楽を外に持ち歩くのはMDを使ってた時代だったと思う。ケータイはまだ「電話」だったし。

そんなわけで、シングル全集。音源もさることながら、ブックレットが豪華で貴重。と言うかむしろ、音源は仮の姿で、実は写真集なんじゃないか? 黒髪ショートでアコースティックギターを一心不乱に掻き鳴らす元気でキュートな女の子だった頃あり、金髪で真っ赤な衣装に身を包んでレスポールを爆音で弾き倒しいていた頃あり。時系列に並べてみると、髪の色が明るくなるのに比例するかのように良い感じに病んでいく変化が印象的。聴く方からすれば、アーティストが病んでるのは魅力でもあるのだけど、やっぱ本人は辛かったのかもね。

あと、初回特典のブックレットが秀逸。これ、初回限定にするのは勿体なくない? 「Directors Notes」と題して、おそらくはデビュー前から現在まで、かなり近いところから見守ってきたと思われる人物による、一つ一つの曲の解説が。当時の日常とか、岡村ちゃんとのレコーディングの逸話とか、実はあの曲のサビは元々あっちの曲のものだったとか、貴重なエピソードの数々が。読みながら曲を聴き進めるのも一興。うん、スローテンポな「ピカピカ」も案外良さそう。想像してみると楽しい。商業的な要求と、本人の方向性とのギャップと葛藤みたいなことも語られていて、興味深い。

ところで、アルバムには収録されなかった「B面」的な曲、あるいはアルバムでもあまり目立ってなかった曲が意外に良い。より素朴でパーソナル。日頃の喧騒から抜け出して、ちょっと深呼吸して肩の力も抜いてギターなど爪弾きながら歌ってみました的な、程よいリラックス加減が、なんだか最新作へ通じるような印象だなー、なんてふと思った。案外、当時から表現したかったのは、こっちの方だったりするのかも。ボサノバ風の「Octopus Theater」なんて、何とも言えずほんわかして幸せになれます。

The Complete Singles Collection 1996~2001
川本真琴
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cesare 音楽

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