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This is it
観てきた。観に行って良かった。格好良かった。泣けた。上映が終わった時に拍手がおきるぐらい。そりゃ、拍手も起きるさ。二度と生で見ることは叶わない、マイケル最後の勇姿。最後の最後まで妥協せず全力で、でもメンバーやスタッフへの配慮も忘れない、繊細で謙虚な King of POP の姿に心打たれた。
それにしても、彼の存在が及ぼした影響って凄いね。改めて、そう思った。冒頭、ツアーメンバーに選ばれたダンサーさん達のインタビューからスタートするのですよ。感極まって涙ぐんでる人もいるわけ。「朝起きたら、飯食う前からムーンウォークの練習してたんだ」なんて語ってる人もいるわけ。うんうん。解るよ。夢が叶ったって感じだよね。見てるこっちまで微笑ましいやら、自分のことのように嬉しいやら。
リハーサルの様子を見ていた感じ、彼にとっては、音楽が流れていて、それに合わせてステップを踏んだりポーズを決めたりするのが、ごく自然で当たり前のことなんだなー、と。むしろ、静止している方が不自然、みたいな。常に頭の中で音楽が鳴ってる人なんだと思う。バンドが演奏してなくても、軽く口ずさみながら体を動かすだけで周囲の空間が音楽で満たされる瞬間が何度もあった。バンドの演奏やパフォーマンスも、彼自身が放射する音楽を耳に聞こえて目に見える形式に変換するために存在してるんじゃないかと思えるぐらい。
でも、残念なことに、もう生では会えないんだよね。改めて、偉大な人物が去ったことを実感した。「Human Nature」お気に入りの曲なんですが。リハーサルの中盤、この曲の今の姿を観ることができて良かった。「Why, why…」のサビから抜けてイントロの印象的なシンセのリフに戻ってくる瞬間が大好き。聴いてて涙出てきた。一度で良いから、生で聴いてみたかったな、と改めてそう思った。
SMJ (2009-10-28)
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Live2009 “The Best” – 安藤裕子
うまく説明できないのだけど、安藤裕子の声には古い記憶を呼び起こす力がある。忘れていたはずの、幼い頃に見ていた原風景とか、小学生の頃の苦い思い出とか、以前に付き合ってた女の子のこととか、いろいろ降りてきて少し戸惑う。忘れてたはずなのに。歳食うと感傷的になりがちで良くないね。
うまく説明できないのだけど、安藤裕子の声は、死に行く者たちと今を生きる者たちを共に包み込む優しさと力強さがある。全身全霊をもって想いをうたに昇華しようとする姿に、ふとそんなことを思った。自分の人生の終着点に辿り着いたときには、彼女のうたを思い出すんじゃないかという予感がする。
そしてうまく説明できないのだけど、安藤裕子のライヴを観に行ってきた。
“One” BONNIE PINK
アルバムごとに表情がちょっとずつ違うBONNIE姐さんの新譜。R&Bだったりレイドバックしてたりしてた過去もあって、それぞれ魅力的なのだけど、今回はロック。とにかくギターの音が大きい。曲によっては下手すりゃ、ボーカルよりギターの方が存在感があるぐらい。
とは言っても生楽器だけのピュアロックというわけではなくて、端の方ではプログラムされた音がヒラヒラ舞い飛んでたりするわけですが。でもやっぱりロック。8曲目の「Rock You Till the Dawn」なんて痺れますよ。シンプルながら力強いギターと、大地を揺るがすリズムセクションが奏でる圧倒的なグルーヴ。その昔に、あまりの踊りっぷりの良さに、 Lenny Kravitz から楽屋に招待された伝説を持つBONNIE姐さんの面目躍如。格好良すぎます。
あと、ラスト近くの「Get On the Bus」が何とも言えず良い。 Jimi Hendrix meets BONNIE PINK とか言ってしまって良いですか。「Little Wing」を彷彿とさせるような優しく包容力のあるギターと、微かな憂いを湛えた歌声が郷愁を誘う。て言うか、この曲で締めるアルバム構成でも良かったんじゃないかな。
その他の印象としては、音像がいつもより近いかな。たぶんリバーブとか残響系の味付けが薄めなんじゃないかと。冒頭の「Won’t Let You Go」の出だしとか、目の前で演奏されてるみたいな印象を受けます。たぶん狙ってやってるんだろうなー。このあたりも、音響ヲタの気があるBONNIEちゃんらしい演出。
というわけで、久しぶりにBONNIEちゃんのやりたい放題にワガママ・こだわりを詰め込めた作品なんじゃないかと。そしておそらくは、彼女自身の核にあるロック的なものへと原点回帰。格好良いんだ、これが。
菅野よう子さんの子供達
J-WAVE を何気なく聴いていたら、菅野よう子さんが登場。なんでもラジオには初登場なんだとか。菅野さんと言えば「攻殻SAC」の印象。サイバーパンクで緊張感の支配するシャープなアレンジが、攻殻の世界観によく合っていて格好良く。そういう印象だっただけに、第一声に「あれ?^^;」と拍子抜けするような、ほんわかとかわいい語り口。なんだこのギャップは。
とは言え、菅野さんが世に送り出した子供達は、どこかで聞き覚えのある曲がいっぱい。CM曲を多く手がけているとは聞いてたものの、曲は知ってても、それが菅野さんの手によるものだとは知らないので「あ、このCMって菅野さんだったんだ」と。なるほどねー。こういうのも書いてたのか。ほんわか癒し系。ある時は重厚な退廃美を構築してみせたり、一方で身近で親しみやすいメロディを紡いでみせたり、この幅広さが彼女の魅力なのかも。もっとも、本人曰く、幅広いとか意識してないようではあるけど。
おもしろそうだったので、CM曲を集めたアルバム買ってみた。ちょっと聴いてみた感じ、やっぱりどの曲も聞き覚えが。畠山美由紀さんが歌ってる曲もあったり。なにげに贅沢。夕焼け空を想わせる曲あり、おもちゃ箱をひっくりかえしたような曲あり、クールに決める曲あり、多彩。すごい才能だなー。そんな菅野さんにとっての音楽とは、「気持ちの通訳」だとか。なるほど。なんか解る気がする。
Jazz In The Garden
上原ひろみ目当てで聴いてみたのだけど、あくまでも Stanley Clerke Trio 名義の作品。リーダーじゃない分、いつもより肩の力が抜けたピアノが聴けるのが良い。自身のバンドでのぶっ飛んだプレイスタイルも好きなのだけど、たまにはこういうリラックスした音づくりも良いなぁ、と。とは言ったものの、主役のサポートに回ってるかというとそうでもなく、ほぼ対等な関係で3人の会話を楽しんでいるような雰囲気。ということは、プレイスタイルの変化は立場によるものじゃなくて、作ろうとする音楽の方向性によるのかも。
むしろ、上原嬢の影響は選曲の方に色濃く。”Sakura Sakura” なんていかにも日本人のアイディアだし、 Red Hot Chili Peppers の “Under The Bridge” を取り上げたりするのは、きっと Jeff Beck をカバーした前科もお持ちのひろみちゃんの仕業なんじゃないかと。ちなみにこの曲、原曲のイメージとはまたちょっと違って興味深いアレンジに仕上がっております。
いつものひろみちゃんワールドとは趣が違うものの、たまにはこういう落ち着いたのも良いよね。
ユニバーサルクラシック (2009-04-15)
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